不調に陥ったストラテジーの取扱い方

自動システムトレードを開始して、これは多くの人が経験することだと思いますが、採用したシステムが思いがけないほどの損失をもたらす場合があります。下手をすると、大きな損失を連続して生んで、こんなはずではなかったと落胆することもあります。これをどのようにとらえ、対処したらいいのでしょうか?

そもそも、「ストラテジーの不調」には大きくわけて3つあります。そしてそれぞれのケースにより対策も異なります。

  1. 「(本来は優秀なストラテジーだが)たまたま不調に陥っている」
  2. 「(本来は優秀なストラテジーだが)使い方を間違えている」
  3. 「ストラテジーそのものが使い物にならなくなっている」

というのがその3つです。単にストラテジーの不調という側面だけを取り上げて対策を立てるのではなく、その側面や不調の本質を理解することが大切です。

それでは1つ目の、たまたま不調なことが重なったという場合です。どんなシステムでもある程度負けがこんだり、比較的大きな損失を生んだりすることは、過去の検証段階でわかっているはずです。そして、その損失があるからこそ、勝ちトレードと利益の積み重ねもあるのであって、勝ちトレードだけほしがることはできません。システムトレードはあくまでトータルで勝負するものですから。

ですから、たとえ負けがつづいていても、ある程度は我慢しなければなりません。このようなことは、頭での理解と、感情とを冷静に区別することですから、実際にはなかなか難しいことでしょうが、それができなければシステムトレーダーには到底なれない、と思ってください。この点、自己裁量トレードで大きな挫折を経てきた人ほど、耐えやすいのかもしれませんね。

2つ目は、システム自体が相場に合わなくなったという、根本的な欠陥が生じた場合です。もちろん、変化したのはシステムではなくて相場の動きの方であって、一つのシステムはある特徴を持った相場に対応させたものだから、相場に根本的な変化が起これば合わなくなるのは当然のことです。

それを疑った時は、まず最近の相場つきとシステムを比べ、そのシステムをはずすか、改善すべきかなどを判断します。たとえば大きなトレンドの相場に強い、順張り型システムの場合、相場がレンジ相場に入ったらパフォーマンスが悪くなるのは当然のことですから、さっさとレンジ相場に対応したシステムにきり換えてしまうか、あるいは順張り基本でも逆張り的要素を加味させて対応するか、などを考えます。

とはいえ実際の相場に対応したストラテジーを選択することは簡単ではありません。トレンド相場かレンジ相場かという判断1つとってもそれを確実に当てることはなかなかできることではないのです。そんなときは、相場に合わないことが理由で成績を落としている「可能性」の高いストラテジーを抜き出します。次にそのようなストラテジーを複数運用していた場合、「リスクの高いストラテジーを優先してポートフォリオから外す」ことが基本方針となります。

リスクの高いストラテジーとは、損益グラフの変動が荒かったり最大ドローダウンが大きいストラテジーのことです。たとえば「Join4 NZDJPY」という有名なストラテジーはリターンが大きいもののリスクも大きい特徴があり、不調に陥ったらすぐに停止すべきものの1つです。このようなリスクが大きいストラテジーが不調に陥ると、ポートフォリオ全体の利益に大きな影響を与えかねません。このようなシステム停止の優先順位の考え方は、FXの基本的な戦略です。上昇相場と下降相場でロングとショートを切り替えるように、ストラテジーも相場に合わせて切り替えるイメージを持ちましょう。

そして3つ目は、ストラテジーそのものが使い物にならなくなっている場合です。これは相場とストラテジーが合致していないことによる不調とは性格が異なります。相場とストラテジーが合致していないだけなら、単にもう一度ストラテジーに適した相場がやってくるまで待つだけです。しかしストラテジーそのものの有効性がなくなってしまったらもうそのシステムはもう使えないのです。では本当にそのようなことが起こり得るのでしょうか?根本的にストラテジーとは、ファンダメンタルズ分析ではなくテクニカル分析に基づいて設計されています。

テクニカル分析は「チャートのクセ」(条件Aの場合、条件Bとなる確率が高い)をその形状から判断するもので、それをシステムに落とし込んだのがストラテジーです。しかしチャートのクセが生じる理由はさまざまです。世界中のトレーダーがあらゆる手法で取引する中で、必然的かつ継続的に生じたものが多いでしょう。そのためチャートのクセは永久に有効というわけではなく、トレーダーの手法などの変化や流行などにより消滅することがあります。

FXの世界も日進月歩。毎日のように新たなストラテジーや戦略が誕生していることから、相場も昨日と同じではないのです。では、このケースの場合そのストラテジーは二度と使わないほうがよいのでしょうか?こればかりはなんともいえず、復活するストラテジーもなかにはあります。相場環境の変化や、テストをしながら総合的に判断していくことになりそうです。

ところで、一時的不調と、相場の根本的変化との区別はどうしたらいいのでしょうか?これはもちろん、なかなか難しいのですが、基本的には初期に想定された損失の範囲内なら、一時的不調と判断し、その範囲を明らかに超えたときは、相場の根本的変化と判断すべきだと思います。

そのために、事前にどれぐらいでそのシステムを落とすのかの基準値を決めておく必要があるでしょう。



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