取引停止にする基準を考えておく

FXでも、定評ある自動システムトレードなら、テクニカル指標に基づいてプログラムし、バックテストも十分なされているし、ストップロスも入れているから、大きなドローダウンはないだろう、などと高をくくっていると、意外に負けつづきでショックを受けることがあります。

そうです。相場というのは、必ずしも過去と同じ動きをしないから相場なのであって、過去の最大値を超えて、とんでもない数値にまで行ってしまうことが時々あるのです。2008年のリーマンショック、2010年のギリシャショックなどはそのいい例です。

そこで重要になるのが、自動売買のシステムをいつ取引停止にするか?という基準です。どの水準をオーバーしたらシステムを中止するのかが定まっていないと、ズルズルと損失が膨らみかねないからです。たとえば裁量トレードにおける最重視ポイントとなる、勝てるトレーダーと負けるトレーダーを分ける要因は、「損切り」を潔くできるかどうかの部分だといわれています。

これは自動売買においても他人事ではなく、「システムそのものの損切りライン」を明確にしなければなりません。あるストラテジーがいつまでも有効であると限らないからです。特にテクニカル限界値からの反転を期待する逆張り系システムだと、きっちり取引停止の基準を考えておかないと、何度も何度も負けが連続し、自己資金をかなり失うようなことにもなります。

逆に、順張りシステムだと、持ち合いのつづく波風の立たない平穏な相場でかえって負け続きということがあります。いくらストップロスまで組み込んだ自動システムトレードといっても、何連敗もし、大切な資金を大幅に失ってしまっては、取り返すのもなかなか難しくなります。

最大ドローダウン・連敗数といった取引停止基準は有力か?

そこで、ドローダウンや連敗についても、取引停止の基準を事前に考えておくことをお勧めします。たとえば、バックテストでの最大ドローダウン値を越えたら停止、5連敗したら停止というものです。負け続けているシステムをいつまで使い続けるかを決めるための基準として、最大ドローダウンは王道かつ有力です。最大ドローダウンを越えない限りは「想定内」、越えた瞬間から「想定外」の成績と位置づけられるからです。

たとえば裁量トレードにおいても損切り(ストップロス)は重要な要素ですが、勝ち続けているトレーダーに共通しているのは「想定内」と「想定外」の基準がはっきりしていること。
想定内である限り反対売買はせず、想定外になったらすぐ潔くポジションを解消します。それはあらかじめ定められたルールに基づいていることの現れです。

システムトレーダーにおいて想定外の境目となるのが、バックテストの最大ドローダウン値。それをオーバーしたタイミングは最適な取引停止ポイントといえるはずです。また、その他のシステムの取引停止基準として「連敗数」もあります。

例えば「5連敗でシステムを中止する」などのルールがこれに当たります。しかし何連敗したらそのシステムが無効である可能性が高いのかは悩みどころです。優秀なストラテジーなら5連敗しないかというと、そのようなことはないでしょう。では10連敗ならというと、これも勝率が高いストラテジーでも可能性としてはある数字です。また反対に、10連敗しなければ有効なシステムなのかというとこれも疑問です。連敗はしないもののジリジリと損失が膨らむシステムも多いからです。

結論として、連敗数はそれだけで取引停止を決めるほどの重要度はなく、ドローダウンなどと比較しながら決定するのがベター。またそのストラテジーが有効かどうかは半年程度の期間を経て判断したいところです。半年より短い期間で明らかに損失が膨らみ出したら、金額を少なくするなどで様子を見るのです。半年よりも短い期間では、やはり統計を取る期間としては不十分でしょう。

そして、いざ取引停止基準をオーバーする事態になったら、とりあえずそのシステムは使わずに、他の特徴が異なるシステムに取りかえたほうがいいでしょう。

自動システムトレードで安定した収益をあげているかたは、総じて特徴の異なる複数のシステムを同時に動かす、ポートフォリオを作っていることが多いようです。過去において優秀な成績だったからとか、これは自信ある自作のシステムだからとかの理由で一つのシステムを過信せず、いくらでも入れ替え可能な、柔軟なポートフォリオ的手法をお勧めします。

ちなみに、取引中止にしたシステムはもう二度と使用しないほうがよいのかというと、そのようなことはありません。一時的に効力を失っていたシステムがしばらくすると着実に利益を積み重ねることはたびたび起こります。

例えばシステムを中止する基準として、損益グラフに移動平均線を用いる方法があります。チャートではなくストラテジーの損益に移動平均線を用いることで、「ストラテジーのトレンド分析」になるのです。

そして移動平均線を下回った場合システムを停止しますが、しばらくして上回ったらまたシステムを再運用します。このようにシステムの判断は柔軟性を持たせることが大切。取引停止したシステムは二度と使えなくなるわけではないので、想定外のケースにおいては潔く中止することがコツといえるでしょう。





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